皆さんこんにちは!
現役動物看護師のクロころです。
今回は、「うさぎの肉垂」について解説していきます。
皆さんは「肉垂」と聞いて何のことか理解できますか。
うさぎの肉垂とは、大人のメスうさぎのみにできる顎下の脂肪の塊のことです。
これがなぜできるのか。
何のために存在するのか。
ポイントごとに解説していきます。
- 肉垂(にくすい)とは
- 肉垂が存在する意味
- 肉垂のデメリット
肉垂(にくすい)とは
まず、肉垂とはどういったものなのか解説していきます。
読み方としては、「にくすい」と読むのが通説であるとされています。
また、うさ飼いの間では「マフ」「マフマフ」と呼ぶ方もいるようです。
見た目がマフラーのようであったりモフモフしている様からそう呼ばれているそうですが、確かに肉垂というよりもマフマフと呼んだ方が可愛いですよね。
中身は先述の通り、脂肪で触るとぷよぷよとしています。
肉垂が存在する理由
では、肉垂は何のために存在しているのか。
それは、大人のメスのみにできるということに関係しています。
理由としては以下の3つです。
- 冬のエネルギー源とするため(野生時の名残)
- 妊娠中のエネルギー源とするため
- 巣作りの材料とするため
メスだけにできるのは、妊娠、出産に必要なエネルギー源を蓄えるためだとされています。
また、自然界で生きていたころは冬の厳しい寒さ、食料難をしのぐために肉垂が発達したとされています。
妊娠中はエネルギー源と同時に巣作りの材料としても肉垂を使用しています。
被毛を巣作りの材料とするのです。
そのため、メスにのみ肉垂が発達しているのです。
肉垂のデメリット
肉垂があることで妊娠中のエネルギーをまかなったり、冬を乗り越えてきたうさぎですが、肉垂が発達することのデメリットも存在します。
毛づくろい・食糞ができない
肉垂が発達し過ぎると、動きを阻害して正常のグルーミングや食糞が出来なくなってしまうことがあります。
体の清潔さを維持できなくなったり、食糞からのエネルギーを摂取することが出来なくなり体調不良になる場合があります。
皮膚炎を発症する
肉垂が発達し過ぎると、しわが出来たりすることで皮膚が湿り気を持った状態が続いてしまう場合があります。
そうなると、皮膚で炎症を起こし皮膚炎を発症してしまうのです。
慢性的な皮膚炎は治療に時間がかかることがあります。
肉垂が発達していると思ったら、定期的に飼い主が状態をチェックしてあげましょう。
まとめ
今回は、「うさぎの肉垂」について解説していきました。
基本的には、肉垂はうさぎのチャームポイントだと思っています。
ぷにぷにとした顎はとてもかわいいですからね。
そのうえで、こういったリスクもあることを理解しておくとよいでしょう。
ポイントとしてはこちら
- 肉垂(にくすい)は大人のメスにのみ発達する
- 冬の間や妊娠中のエネルギー源、巣作りの材料として使われる
- 発達し過ぎると、正常なグルーミングができなくなったり皮膚炎を発症するリスクがある
定期的に状態をチェックしてあげることで皮膚炎の発症などを予防してあげる事が重要です。
今回はここまで!
また次の記事でお会いしましょう!
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