皆さん、こんにちは!
現役動物看護師のクロころです。
今回は「うさぎの食糞」に関する解説をしていきたいと思います。
初めてうさぎが糞を食べているのを見たとき、異常かも。病気なのかな。
と思った飼い主の方もいるかもしれません。
結論、うさぎで特徴的な行動とも言われる食糞は “栄養の摂取” に必須の行動なのです。
今回はその理由について、解説していきますよ。
ぜひ最後までご覧ください!
通常の糞(硬便)と盲腸便
うさぎの食糞について知るために、まずはうさぎの糞の種類について知っておく必要があります。
うさぎも人や犬猫と同様の「通常の便」を排泄します。
そして、食糞をするにあたって重要なのが「盲腸便」です。
盲腸便とは、豊富な栄養を含んだ通常よりも柔らかいしっとりとした便のことを言います。
黒く、つやがあり、粘液が付いているためトイレやケージに落ちているのも飼い主が見ると、便の異常と勘違いしてしまうこともあります。
盲腸便に栄養が豊富に含まれているのはなぜか。
わかりやすく言うと、「植物の栄養を余すことなく吸収するため」といえるでしょう。
もともと、うさぎの主食である牧草などは栄養素が少ない食物です。
その少ない栄養素を効率よくできるだけ吸収するために、食糞という行動を行っているのです。
盲腸便を見ることができるのはレア?
うさぎを飼っている皆さんは、盲腸便をみたことはありますか。
実は、盲腸便はなかなか見ることができないのです。
その理由は、食糞の際うさぎは肛門に直接口を付けて盲腸便を食べているからです。
うさぎは食糞をする際、体を丸めるようにして口を肛門の方へ近づけています。
健康な子であれば、盲腸便を地面に落とすことなく直接口に運んでいるというわけです。
逆にいうと、盲腸便を見ることができる場合は身体に何か異常が起こっている可能性があります。
例えば、
- 背中(脊髄)を痛めている
- 加齢による老齢性の変化
- 口唇部など口当たりに痛みがある
などがあげられます。
食糞一つからこういった疾患の可能性を見ることができるのです。
ぜひ、覚えておいてほしいと思います。
まとめ
今回は、うさぎの食糞の理由や特徴について解説していきました。
- 便には「硬便」と「盲腸便」がある
- 食糞で摂取するのは盲腸便
- 食糞の目的は栄養素の効率的な接種
- 食糞を通して、身体の異常に気が付くことができる
限りある食物の栄養素を効率よく摂取するために、うさぎには食糞が必須であること。
これは、必ず覚えておきたいですね。
食糞は健康を維持するために大切な行動であることも覚えておきましょう。
では、今回はここまで。
また次の記事でお会いしましょう!
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