違いを説明できますか?
みなさんは、飼っているワンちゃんやネコちゃんが吐いてしまったとき、吐いてしまったものが「嘔吐物」か「吐出物」か見分けることはできますか。
おそらく多くの方は吐いてしまったものを「嘔吐物」と言っているのではないでしょうか。
違い。といわれて
「え、そんなのあるの」
「食べたもの?吐いたもの?」
と思った方は、ぜひ今日の記事を読んでみてほしいと思います。
みなさんにとって何かひとつでも有益な情報をお届けできるように書いていきます!
「嘔吐」と「吐出」
ずばり、飼い主のみなさんが吐いてしまったものを見た際に、最もわかりやすい違いは
消化されたものか。未消化のものか。です。
「嘔吐物」は、胃で消化されたものがメインで
「吐出物」は、胃で消化される前のものがメインになります。
見た目の違いとしては
食べたフードが形を保っておらず、どろどろの状態であれば「嘔吐物」
食べたフードがまだ形を保っており、一つひとつの固形物が認識できる状態であれば「吐出物」
飼い主の方が見た際の目安としては、このような感じでしょうか。
どうでしょうか。
知っていたよー。という方。
どれくらいいるでしょうか。
これを知っている方はかなり知識のある方ですね!
知らなかったー。という方。
今日から覚えてワンちゃんやネコちゃんが吐いてしまった際に活用していきましょう。
動物病院での問診の際、「吐いてしまった」だけではなく
「嘔吐をしてしまった」「吐出物があり」と説明できれば
「この飼い主さん、きちんとした知識を持っているな」と思われたり、治療までスムーズに進んでいくことができるかもしれません。
見分けられてわかること
嘔吐と吐出の違いが理解できたからと言って、特に意味がなければ見極められてもしょうがないですよね。
そこで、次はそれぞれの症状が見られた際の特徴的な疾患について紹介していこうと思います。
・嘔吐でみられる疾患【消化器疾患(胃炎、腸炎、膵炎など)、中毒、食物アレルギーなど】
・吐出でみられる疾患【重症筋無力症、食道拡張、食道狭窄、異物誤飲など】
このようにそれぞれで特徴的な疾患がいくつかあり、病院では疾患を判別する際の重要なヒントとなる場合があります。
これに加えて、レントゲン検査や超音波検査(エコー検査)などを実施し組み合わせることで、確定診断に近づけていくことができます。
だからこそ、飼い主さんからのこういった情報が大切になる場合があるのです。
知っておいた方がよいと思いませんか。
また、電話で症状や病態を伝える際にもはっきりと「嘔吐物だと思います」や「吐出していて」と伝えられたら、私動物病院側にも状況が伝わりやすくなるでしょう。
最後に
ここまでどうぶつが吐いてしまった際の見極め方、違いについて説明してきました。
しかし、わんちゃんやネコちゃんの場合ただ単に「食べ過ぎ」や「早食い」の影響で吐いてしまったということもよくあるため過度に心配し過ぎる必要はありません。
人でも、食べ過ぎて吐いてしまった。お酒の飲み過ぎで気持ち悪くなり吐いてしまった。ということがありますよね。
吐いてしまったときは一度様子を見て、一回吐いて落ち着いているようなら様子見で大丈夫かもしれません。
何度も吐き続けたり、ぐったりしているということがあれば病院を受診したり電話で状況を説明して相談してみるのもよいかもしれません。
もし、飼っているワンちゃんやネコちゃんが吐いてしまった際は参考にしてみてください。
みなさんにとって何かひとつでも力になればうれしいです。
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