皆さんこんにちは!
現役動物看護師のクロころです。
今回は、動物病院で処方される「動物の薬の形」に関するお話しです。
人の薬でも粉薬や錠剤タイプ、カプセル錠タイプなど様々な形があります。
錠剤なら飲めるけど、粉薬は苦手。という人も多いのではないでしょうか。
動物でも同じように様々な薬の形が存在します。
薬の形や服用時の注意事項などを詳しく解説していきます。
薬の剤形・種類
まずは、どんな剤形があるのかご紹介していきます。
錠剤
ごく一般的で人用の薬でも多くの薬がこの剤形をしています。
ちなみに、この「錠剤」タイプの中でもいくつか種類が存在します。
チュアブル錠(錠剤)
この剤形はフィラリアの予防薬などで多く使用されている剤形です。
このチュアブル錠は「噛み砕いて服用する」用に製造されています。
フィラリア予防薬では、ビーフのフレーバーなどがついたものが主流となっており、動物の食いつきがよくおやつ代わりに食べてくれるといった声もあります。
糖衣錠(錠剤)
糖衣錠が用いられる薬は基本的に苦味や臭いの強いものが多いとされています。
糖を用いたコーティング剤で薬を包んでいるため、苦みが強くても服用しやすいという特徴があります。
しかし、動物病院側からの意見をあげるとしたら「薬を割りにくい」というデメリットも存在します。
そのまま服用するには、用いやすい形状と言えるでしょう。
カプセル錠
人用の医薬品でもよく見るカプセル錠ですが、こちらも粉薬を包んでおけるため苦味や臭いを抑えることができます。
カプセル錠の場合は、カプセルを開封して分包をすることも可能です。
低用量で用いる際などに使いやすいといえるでしょう。
粉剤
錠剤よりも細かい用量での処方が可能であり、分包器などを用いて調剤をすることができます。
粉剤はフードなどと混ぜての処方が可能なため、投薬のストレスがあまりないのもメリットの一つと言えるでしょう。
液剤
液体の薬剤としては、シロップ剤などがあります。
薬剤をシロップなどで溶かして動物に舐めさせて投薬するといったものです。
シロップなので甘みのあるものが多く、動物も飲みやすいように処方されています。
処方された薬は潰して与えてもいいの?
動物病院で処方された薬、大きくて飲ませるのが大変。と思ったことのある方いませんか。
薬が大きいとなかなか動物が飲んでくれなくて、飼い主にも動物にもストレスがかかってしまう場合があります。
その場合は、ある程度薬をすりつぶしてご飯などに混ぜて投薬をしても問題はありません。
もちろん、薬によっては割ってはいけないものも存在しますが、多くのものは服用しやすいように砕いても効能に大差はないとされています。
投薬サポートグッズを使用する
また、最近では投薬を補助するグッズも数多く販売されています。
例としては、「投薬用のチュール」や「投薬用のトリーツ」などです。
動物の嗜好性の高いもので薬を包んだりすることで、動物に気づかれずに投薬をすることができるというものです。
おやつ感覚で食べてくれる子もいるので、購入を検討してみてもいいかもしれませんね。
まとめ
今回は、動物の投薬について解説していきました。
ポイントはこちら
- 薬の剤形にはいくつか種類が存在する
- それぞれの剤形にメリットデメリットがある
- 薬によっては砕いて投薬することも可能
- 最近では投薬サポートグッズが販売されている
投薬がスムーズに出来れば、飼い主も動物もストレスがかからず治療を積極的に進めていくことができるようになるはずです。
そのきっかけを作ることができれば嬉しいです。
薬のことで不明なことがある場合は、かかりつけの病院スタッフに気軽に聞いてみましょう。
投薬についてなどのアドバイスをもらえるかもしれません。
今回はここまで!また次の記事でお会いしましょう!
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