猫が口で呼吸をしている?開口呼吸の危険性と注意点を解説。

Cat's Life

皆さんこんにちは!

現役動物看護師のクロころです。

今回は「猫の開口呼吸」について解説していきます。

以前、熱中症についての解説の際に少しお話ししましたが、猫の開口呼吸はかなり危険性・緊急性が高い状況です。

  • 猫の呼吸様式
  • 呼吸の測り方
  • 開口呼吸になる原因
  • 開口呼吸になったら
  • まとめ

どういった状態なのか。対処法は。

それぞれ詳しく解説していきます。

猫の呼吸様式

まずはじめに、猫の基本的な呼吸様式について解説していきます。

犬では、ハアハアと口を開けて呼吸することが普通の状態です。

一方の猫は、口を開けて呼吸をすることはほとんどありません。

基本的には「鼻呼吸」で生活しているのです。

呼吸の測り方

次に呼吸数の測り方について解説していきます。

体温などと同じように「呼吸数」も基準値が存在します。

呼吸数の基準値
  • 猫:リラックス時で15~20回/分

では、この呼吸数はどうやって数えるのか。

一番は「お腹(胸部)の膨らみ」を確認することです。

息を吸うと胸が膨らみます。そして、息を吐くと胸がしぼみます。

この一連の流れで呼吸数1回とカウントします。

これが1分間に15~20回カウントできる状態が正常な状態(安静時)となるのです。

開口呼吸になる原因

では、ここからは猫が開口呼吸になってしまう原因について解説していきます。

開口呼吸が異常な状態であることはわかりましたが、どういったときになりやすいのでしょうか。

呼吸器・心臓疾患

まずは、呼吸器や心臓のなどの循環器に疾患を患っている場合です。

正常な呼吸状態を維持できず、口を開けて何とか酸素を取り込もうとしている状態であることが多いです。

胸に水が溜まる(胸水)状態であったり、気道内に異物や腫瘍があったりするとうまく呼吸が出来ず、口呼吸になってしまうことがあります。

また、心疾患として猫では「肥大型心筋症」に注意する必要があります。

肥大型心筋症は猫で発生率の高い遺伝疾患の一つです。

心臓の壁が厚くなり、心臓の動きが抑制され血液の循環が悪くなってしまう疾患です。

この肥大型心筋症などの心疾患も開口呼吸の原因となるものの一つなのです。

ストレス

他の原因としては「ストレス」が挙げられます。

自然界では天敵に襲われたときなどが当てはまります。

ペットとして飼育されている猫の場合は、同居猫との関係や掃除機などの大きな音などが要因として挙げられます。

身体的には問題が無くても、精神的な要因で開口呼吸を引き起こしてしまう可能性があるのです。

熱中症

これは以前ご紹介しましたが、今の時期は熱中症にも注意が必要です。

猫は熱中症になりにくい動物ですが、近年の異常な暑さなどの影響で発症するリスクもあるのです。

室内飼いの場合でも、締め切った部屋などで留守番をしている際などに発症してしまうことがあります。

開口呼吸になったら

もし、飼っている猫が開口呼吸を呈していたらどうすればよいのでしょうか。

一番はかかりつけなどの動物病院に連絡して指示を仰ぐことでしょう。

でも、電話をするべきは迷ったり連絡がつかないということもあるでしょう。

少し様子を見て口での呼吸が収まる気配が無いようであればすぐに病院に向かいましょう。

その際、見れるようであれば舌の色を見てください。

普段通りのピンク色であれば問題はありませんが、紫色や青色になっている場合は酸素が足りておらず、緊急性が非常に高い状態といえます。

いずれの場合も開口呼吸が収まらないのであれば、遠慮せずすぐに病院を受診しましょう。

まとめ

今回は「猫の開口呼吸」について解説していきました。

猫にとって口を開けて呼吸する状態というのはかなり体調が悪いことを示しています。

気づいたら早めに病院を受診しましょう。

  • 猫の呼吸様式は「鼻呼吸」が基本
  • 呼吸数の基準値は安静時で15~20回/分
  • 開口呼吸の原因としては「呼吸器・心疾患」「ストレス」「熱中症」などがある
  • 開口呼吸をみたら早めに病院を受診

今回はここまで!

また次の記事でお会いしましょう!

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