皆さんこんにちは!
現役動物看護師のクロころです。
今回は「犬の車酔い」について解説していきます。
犬も人と同様に車酔いを起こすといわれています。
犬が車に乗るシチュエーションはさまざまです。
病院を受診する際やドッグランなどの施設に向かうとき、長時間乗る時としては旅行に同伴するときなどが挙げられます。
その際は愛犬が車酔いを起こしてしまった際の対処法や注意点を解説していきます。
実際に愛犬が車酔いを起こした際にしっかりとした対応ができるように、ぜひ最後までご覧ください。
車酔いを起こす原因
犬が車酔いを起こす原因としてはいくつかありますが、人と似たようなことが原因で起こる場合も多くあります。
三半規管・前庭の刺激
まず体の構造的に車の揺れなどで酔いを起こしてしまう場合です。
耳の中にある「三半規管や前庭」と呼ばれる器官は体のバランス感覚・平衡感覚を司る部分です。
人が車酔いや船酔いを起こす際に原因となるのも、この部分を刺激されることによるものなのです。
におい
次は「車内のにおい」によって気持ちが悪くなってしまう場合です。
これも人でも原因の一つとなりうるもので、車内の特有のにおいなどで気持ちが悪くなってしまうことがあるのです。
犬は人よりも嗅覚が発達しているため、よりにおいの影響を受けやすくなっています。
においの種類としては「芳香剤」や「香水」「車内特有のにおい」などが挙げられます。
これらはにおいが強いものが多く、犬の嗅覚にとってはきついものが多いです。
既に車酔いを“経験”している
過去に車で酔ってしまった経験があると、車に乗っただけで「嫌な思い出」「嫌な経験」を思い出して車に乗る前からソワソワしたり、鳴いたりすることがあります。
その記憶から、乗る前から車酔いに近い症状を起こしてしまうことがあるのです。
これも、人でみられることがあるので理解できるという方もいるかもしれません。
車酔いの症状
では、次に犬が車酔いを起こしてしまったらどのような症状が見られるのか、特徴的な症状をいくつか解説していきます。
大量のよだれ
犬が車酔いを起こしたときにはじめに見られやすい症状のひとつが「よだれ」です。
気持ちの悪さを表す症状としてみられます。
その後、吐いたりしてしまうのですが直前には大量のよだれを垂れ流している可能性が高いです。
人でも、お酒に酔って気持ちが悪くなってしまったときによだれが出てきてしまうことがありますよね。
大量のよだれが出ているときに注意したいのが、「熱中症との鑑別」です。
特に夏場は車内の温度も上がりやすいため、ただの車酔いではない場合も想定して明らかに症状が悪くなるようなら、すぐに病院を受診するようにしましょう。
嘔吐
車酔いの際はこの症状がもっともわかりやすいと思います。
先ほど言ったように、吐く前には大量のよだれが出ている場合があるので、そういった症状が見られた場合は「吐くかも」と判断して用意をしておくとよいでしょう。
似たような症状で「泡を吹く」ということがあります。
もし吐いてしまった場合は、吐いた後に「誤嚥」をしないようにだけ注意してください。
誤嚥を起こすと、誤嚥性の肺炎などを発症するリスクになってしまうからです。
吐いたものを食べさせない。頭を下にして逆流しないようにする。などをして対策するとよいでしょう。
ソワソワする・鳴く
先ほど少し触れたように、気持ち悪さの症状の一つにソワソワしたり、何度も鳴くなどの症状が見られる場合があります。
これらは乗る前から見られる場合もあり、車酔いの前兆となる場合もあります。
こういった症状が見られたら、一度車から出てリラックスさせてあげたり、換気をしてあげるとよいでしょう。
その他
そのほか、車酔いでみられる症状としては「あくび」「下痢」「震える」などの症状が挙げられます。
車酔いを予防するには
では、車酔いを予防するためにはどうしたらいいのか。
犬の中には何度か経験することで車酔いを克服したという子もいるようですが、なかなか珍しいことです。
一つ方法としては「直前にご飯をあげないようにする」というのは効果的です。
食後すぐは車酔いを起こしやすく、反対に空腹すぎても酔いやすいといわれています。
車に乗せる2時間前をめどにご飯をあげると症状が軽減されるかもしれません。
他の方法としては「動物病院で酔い止めを処方してもらう」です。
人と同じように動物でも「酔い止め」を処方してもらうことができます。
かかりつけの病院がある方は一度相談してみるとよいでしょう。
車酔いの対処法
もし、愛犬が車酔いを起こしてしまった場合は嘔吐後の「誤嚥」に注意しましょう。
吐物は早めに処理し、吐いたものを食べてしまったりすることのないようにしましょう。
また、車によっていると感じたら可能であれば車から一度降りて気分転換をさせてあげましょう。
まとめ
今回は「犬の車酔い」について解説していきました。
人と同じように犬も車に酔い、気持ち悪くなってしまうことがあります。
その原因や症状、対処法を知っておくことでいざと言うときに役に立つかもしれません。
今日のポイントはこちら
では、今回はここまで!
また次の記事でお会いしましょう!
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